京都コンポNEW ALBUM「Today’s Line up」発売!

僕がレジデンスコンポーザーをさせていただいている京都コンポーザーズジャズオーケストラの新しいアルバム「Today’s Line up」が11月8日の東京TUCライブと同時に発売されました!

Today's Line up Picture

このアルバムの目玉はなんと言ってもアルバムタイトルにもなっているレニー・トリスターノの名曲「Line Up」です。
レニー・トリスターノはいわゆる「クールジャズ」のピアニストで、そのジャズ界への貢献度の割にチャーリー・パーカーやマイルス・デイビスに比べずいぶんとマイナーに見られている感じがしますが間違いなく音楽史上最も重要な人物の一人です。音楽史と書いたのはジャズのみならずロックやクラシックの中にも彼に影響を受けたと公言する有名アーティストが多数存在しているからです。

※ちなみに僕は結構長い間トリスターノという名前で勝手にクラシックの人だと思っていました…おそらくトリスタンとイゾルデのせいです、トリスタン和音なんてのもあるくらいなのでトリスタとくればクラシックだと思い込んでいました…笑

そのトリスターノのLine Up、原曲を聴いてもらえれば分かると思いますが、これはどこからどこまでがテーマなんでしょう?
そうです、最初から最後までアドリブなんです。普通はビッグバンドのアレンジと言えば原曲のテーマをアレンジャーが解釈して再構築、ソロのバックグラウンドがついたりサックスなどのソリ、シャウトコーラス(Tutti)などが定番です。ソリやシャウトコーラスがなくともまずはテーマをアレンジします。しかしそれがないんです。
最初から最後までソリって事でしょ、と言えば簡単なのですがそれを作品として成立させるのはなかなか大変なことです。
そしてトリスターノのソロは難解なだけでなく、ひとつのフレーズがものすごく長かったりします。これがどういう事かというと、管楽器でやる場合息が続かないということです。これは大問題です。反抗的なプレイヤーは譜面を破いてしまいます、真面目なプレイヤーは酸欠で気絶してしまいます。どうしましょう?

通常こういう長い旋律の場合はキリのいい長さごとに吹く人を変えて旋律を受け継いでいくのです。ただこれをずっとやるなんて許せません。なぜならダサいからです。

この課題を前にしてずいぶんと悩みました。そしてある日の夜中ウトウトしてるときだったかな、フレーズの前後を付け足してそれぞれのフレーズのかけらをまるでコレクティブインプロヴィゼーションをしているかのようなソリの応酬にしようと思いつきました。
この時はまだ何も書いていないのに、勝った!と思いました。笑

あとはさすがにずっとソリだけではと思いバックグラウンドをつけようと思いましたが、これもなかなか難しい。なぜならこれはクールジャズ。無駄なものなどないんです。多くの人間が過剰な肉付けやバックグラウンド、スタイルの変更や転調やテンポの変更果ては無意味な変拍子を書きますがかなり多くのケースでそれらは不必要であり、楽曲の良さを引き出せない苦し紛れのごまかしとなってしまいます。僕もよくそれで失敗しているのでよく分かります。
アレンジャーとしてやるべきことは原曲の良さ(または新しい側面からの魅力)を引き出すことであり、アレンジャーのエゴイズムを曲に着飾らせることではないんですよね。これはプレイヤーにも言えることですが。
というわけでバックグラウンドも最小限、メロディフェイクもしていません(耳コピが間違ってなければ…笑)。必要なもの最小限です。

僕の書いた曲だとほかにもLine upとはうってかわって切なさを感じるMy funny Valentine、ストレートアヘッドなリズムチェンジのChocolate avenue、夜光雲を描き出したような世界のLuminous、よく考えたらこのくらいのテンポのスイング曲の収録は初めて!Do you know what it means to miss New Orleansが収録されています。

ほかにもScott Cowanのこれぞアメリカと言わんばかりのエネルギッシュなBe-bop、Howard CespedesのリラックスしたボサノバClapham common、バークリー音楽院教授Scott FreeのEntropy、1stアルバムから書かれている青樹れい子さんのワルツBoheir in wonderlandなどすべてが個性的ですばらしいアルバムに仕上がっています!

追って前回のようなトレイラーをYoutubeやSoundCloudにアップする予定ですのでぜひ聴いていただいて、ぜひぜひゲットしていただければと思います。このホームページ(コンタクト)からもご注文できますので興味のある方はご連絡ください!
●CD詳細情報はToday’s Line upより

todayslineup_songlist

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